諏訪ジャーニー(小口正史)

「諏訪の可能性を実現する」をテーマに2017年5月から諏訪地域で活動中。宿泊、観光、飲食、サイクルツーリズム、婚活、開業支援、取材・記事作成などをしています。

地域の企画をアップデート

地域で新しいこと始める人は増えてきて、自分もそういうことが好きなんだけど、新しいことじゃなく、既にあるものをより良いものにすることも必要かと。

 

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諏訪湖にはった氷が盛り上がる自然現象「御神渡り(おみわたり)

 

諏訪大社男神が女神に会いにいった道筋だという言い伝えがある。

 

科学的には氷の膨張により、水の湖面の面積より氷の湖面の面積が大きくなった結果、一部が隆起するもの。

色々条件が重ならないとできない現象。

 

 そんな御神渡りを知ってもらおう、冬の諏訪湖をアピールしようということで、発生日を当てるクイズを16年前からやっている団体がある。

 

諏訪湖周辺の旅館や飲食店、酒蔵、味噌屋、土産屋など協賛企業の賞品があたるのだけど、

 

新聞での募集、ハガキでの応募で、応募するのも面倒だなと私の世代は感じる人も多いかもしれない。

 

それでも多いときは1,000通を超え、平均数百通の応募がある人気企画。

 

でも新聞読まない人は諏訪に住んでいても知らない。

 

購読新聞に掲載されなければ知るよしもない。

 

なんてもったいない!!

きっと楽しんでくれる人はもっといるはず!

 

この面白い企画、誰がやっているんだろうと思って調べたら聞いたことある名前が。

 

私の祖父とその仲間達だった。笑

 

こりゃ話が早い。

 

ということで、ウェブで応募できるようにしようと動き出しました。

 

関係調整したり、構成考えたり、写真文章用意したり、、手間もコストもかかる。

 

ウェブページは色々相談に乗ってもらってるクリエイターチームに依頼し、めちゃくちゃタイトなスケジュールながら受けてくださった。

 

感謝。

 

御神渡りさん、どうかもう少し待ってください!

そして2月の初めくらいに出てきてください!

 

 

 

VR?AR?SR?最新技術の可能性

体験せずして語れないVR
VR×諏訪 なんかできないかな。

 

結局、アプリ開発を進めることになりました。

 

先々週、7月14日オープンの最新施設「VR ZONE」に、行ってきました。in新宿
大好きな、ともこお姉様と。
※前々職時代の上司

 

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その他の写真はfacebookで更新しています。

https://www.facebook.com/masashi.oguchi.1/posts/1408589865889834

 

①プラスの感想
②マイナスの感想
③諏訪でできそうなこと〜SR×観光の可能性〜

 

◯感想
VR体験もめっちゃ楽しかったですが、アミューズメント施設としてかなり良いなと思いました。
駅から近い、涼しい、割と空いてる、飲食できる、ゆっくりできる、そして楽しい。
こんなとこ都内に他にあるかな。

 

 

①プラスの感想
・いろんな感覚を使うこれまでにない体験。
・視覚、聴覚に加え、振動、熱、風などで、臨場感のある体験ができる。(熱には驚き)


・VRは1人で体験するもので、同じVR空間を仲間と共有できないものだと思いきや、そんなことなかった。マイクとヘッドホンで会話しながら一つの体験を複数人でやったりできる。


・すでにあるか知らんけど、触覚や嗅覚などが増えたり、実際の動きの幅が広がった楽しさ倍増。

 

・定員ありの入場チケット+体験チケット制。かなり余裕を持って定員数を設定している感じで、比較的空いている。
・1時間ごとに入場券があり、混むことはあまりない様子。
・チケットは並ばずに買えた。ネット予約もあるみたい。(当日お昼頃には完売)

 

・アトラクションの半分は0から10分待ち、人気のマリカーエヴァンゲリオンでも60分待ち。(0分のガンダムがおすすめ)

 

・VR以外にも映像×体験のアトラクションが楽しめる。(滝下り、ボルダリング的なやつ、風船膨らんで破裂するやつ)

 

・飲食も豊富で、カフェのようにゆっくり休めるスペースがある。
・コーヒー350円くらい。入場したら飲食めっちゃ高いなんてことはなく、割とうまそうで値段は普通。夕張メロン富良野メロンを1個使ったようなどでかいパフェが1,800円。カレーやハンバーガーもうまそう。


・入場定員があるので座れないことはまずない。

・涼しくて快適。
・中の雰囲気も近未来感のある非日常空間。(カフェは森の中って感じ)
・駅から近い。

 

・スタッフが多く、何かわからなくて困ることはなさそう。体験中のときも、頼めば写真や動画を撮ってくれる。

 

・成長欲求と知的好奇心に満ち溢れるともこお姉様に満足してもらえた。

 

 

②マイナスの感想


・想像以上に疲れる。(あんまりマイナスでもないけれど…)
・1体験は3から5分で、並んでもないのに、終わってからフラフラになる…。
・これ何疲れ?って感じ。三半規管疲れかな。
・調べたら「VR酔い」といい、首を振ったときの動きと映像の動きとに多少のズレが生じることによる感覚の不一致のよう。
・ともこさんギブアップ。

 

・映像のクオリティが初代プレステレベル。
・他のVR体験の映像はもっといいのかな?

 

・ヘッドマウントディスプレイの一番下の鼻に当たる部分がいつも少し(2.3ミリ)だけ空いているのが残念。外の世界が僅かにチラ見できてしまう。サイズあってないのかな。

 

・体験しないと全く想像できないので、やった人とやっていない人とでは体験を共有できない。言語化が難しい。(これはプラスでもある)。うわーとかぐぉーとか表現してます笑

 

 

③諏訪でできそうなこと〜SR×観光の可能性〜

 

・当初は、御柱祭(丸太に乗って崖を下る事で有名なお祭り)をVRで体験できたら面白そうだと思っていたけど、都内にあれだけの施設があると、それには勝てない。

 

・「VR×アクションアニメの世界」という非現実の世界に、「VR×御柱祭」では敵わない気がする。
・そもそもVRはCGがベースなので臨場感が半減しそうだし。

・諏訪に来た人が楽しむにはいいけど、来る理由までにはならなそう。

 

・なので、VRよりAR※で、御柱祭諏訪大社を体験してもらうほうが、よっぽど面白そうだと考えた。

 

※AR=拡張現実
ポケモンGOで公園にポケモンがいるやつ。「現実世界で人が感知できる情報に、『何か別の情報』を加え現実を「拡張」表現する技術やその手法」(カディンチェ株式会社より)。

 

・ex)諏訪大社でヘッドマウントディスプレイをかけたり携帯をかざすと、現実世界が見えているけれど、観光情報が表示されたり、御柱祭のときの様子が映し出されたり、昔の武士がお参りに来ている様子が映ったりする感じ。VRと違って現実世界がベースなので、体験が終わってもそこで終わらない。その後の観光への関心が増す可能性が高い。

 

・さらに考えを進めると、ARの拡張情報は、CGがベースであり、作成にコストがかかるわりに臨場感は現実以下。
・ARもVRもアニメのCGだから臨場感があるのだ。(実写ベースのものもあるが、撮影コスト、技術に課題あり)
・結論、ARもあんまり楽しそうじゃない、、

 

・VR、ARと、もうひとつSR※というものがある。


※SR=代替現実
空間軸、時間軸をずらしても、あたかもその場にいる感覚になる技術。例えば、空間軸では遠隔手術とか、遠隔会議。遠隔会議はテレビ会議みたいなものではなく、「その場にいる感覚」というのがポイント。これらはテレイグジスタンスとかテレプレゼンスとかいいます。

 

・この時間軸をずらして、観光情報を得るというアプリを考えた。
(大して流行るかもわからないのに、もったいぶって曖昧な表現にしています笑)

 

すでに諏訪の企業に話をしていて、次は映像を撮った上でアプリのペーパープロトタイプを持っていく予定。

 

興味ある方、楽しみにお待ちください。

 

お金が足りない。
投資してくださる方、こっそり募集。

諏訪ガイドサイクリング試走会

諏訪の可能性を実現する第1弾
「諏訪ガイドサイクリング」

 

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第2回の試走会しました。

 

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朝から運動するっていいなぁ〜
1日が長い!

 

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参加者の皆さん、エクストリーム出社していきました!

 

週一くらいで平日早朝にやりますので、お気軽にご参加ください!(無料、保険検討中)

 

ヘルメット必須ですが、ママチャリでも参加okです!(今回は3名ママチャリ、4名スポーツバイク、1名ファットバイク!)

 

facebookグループはこちらです↓

 

https://www.facebook.com/groups/232682350571473/permalink/249568792216162/

諏訪に関する阿部知事の考え

諏訪の皆さんと阿部知事とお話ししました。

 

長野県の阿部知事が県下各地域の方々と意見交換をする会(移動知事室)

の諏訪のタウンミーティングと懇親会に参加しました。

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世界中を自転車で回られた小口良平さんからは

イスラム圏だったらありえない格好で来たね笑」と言われてしまうように、

ポロシャツ短パンランシューで浮いてしまったことはさておき、学びと出会いの多い刺激的な日になりました。

 

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当日の内容と感じたことを共有します。

(念のため阿部知事に投稿の許可をもらっています)

 

〈1〉印象に残った話

〈2〉タウンミーティングの内容と知事との意見交換

〈3〉懇親会にて

 

〈1〉印象に残った話

 

①諏訪地域振興局 酒井裕子局長の「諏訪コーディネーター宣言」

 

・阿部知事が「酒井局長、地域の意見や若者のアイディアを実現するためにどうするか、考えを聞かせて欲しい」

と酒井局長に話を振られた。

 

・酒井局長からは

a.「諏訪6市町村の垣根を超えた活動をするとき、まとめるのは我々の役割。

なんでもわかるスーパーマンのようなコーディネーターはいないが、意見を収集し、誰に相談すべきかをお伝えすることができる。

また、市町村にそれぞれに声をかける必要があれば、それも行うことができる。」

 

b.「これまで地域振興局は許認可など『できる、できない』のジャッジがメインだったが、『どうしたらできるのか』を考える組織にしていく」

とのご発言があった。

 

ということで、何かあれば地域振興局へGO!

私も色々と相談(雑談)させてもらっていますが、とても親切丁寧に対応してくださります。

 

②阿部知事の「その通りだと思う。すぐに対応します。」

 

・県のHPで規制緩和のアイディアを募集していることに対し、

私が阿部知事に「担当者に問い合わせたところ『アイディアを受け付けますが、提案したアイディアに対してフィードバックはしません』とのことでした。アイディアを募集するからには、できるできない、どこと進めているなど、進捗状況のフィードバックが必要だと思います。」

と伝えた。

 

・阿部知事から「その通りだと思う。すぐに対応します。」との発言があり、

その後、県の総合政策課の方から「意見ありがとうございます。個別の連絡は難しいですが、HP上で進捗状況報告をするように変更します」

とのお話をいただいた。

 

これぞトップダウンのスピーディな対応。

「こんなこと言ったら失礼かな」「職員の仕事が増えて嫌がられるかな」

とも思ったけど、言ってみるもんだ。

 

県の職員の方は、本当に対応が早い。

「『一人多役』の冊子がほしい。」と言ったときも

「『しあわせ信州創造プラン』の冊子がほしい。」と言ったときも

翌日に届いた。

(プリンターがないものでいつもすみません)

 

③阿部知事「地産地消より"地消地産"」

 

・「地域で作ったものを、地域で消費する」のが「地産地消

 

・「地域で消費しているものは、地域で生産できるようにしよう」というのが「地消地産」

 

プロダクトアウト(作ったものを売る)とマーケットイン(消費者が望むものを作る)

との違いに似ているな、なるほどな、と思った。

 

〈2〉タウンミーティングの内容と知事との意見交換

 

タウンミーティングには19歳から39歳の26名が参加し、4つのグループでワーキングをして意見をまとめ発表し、知事と意見交換を行った。

 

【グループの発表】

 

Aグループ

「OLAHO の いーばしょ」

~高校生が地域になじめる居場所、若者のアイディアを実現する仕組み~

 

Bグループ

「子育て世代の幸せのために、上司の意識を変える」

~制度があっても運用できない原因の一つである上司の考えを変える施策~

 

Cグループ

「エネルギーの民主化は長野県から」

~エネルギーの地産地消

 

Dグループ

「諏訪合衆国」

~行政の垣根を超え、前例がなくても新しいことができる、生まれるまち~

 

【知事のご意見】

①A、Dグループに対し

(先ほどの酒井局長の「諏訪コーディネーター宣言」につながります)

 

②Bグループに対し

・上司の問題以外に、「従業員が少なくて休ませたくても休ませられない」「その人が抜けたら仕事が回らなくなる」といった中小企業の悩みもある。

・一方で、新しい働き方にチャレンジしている組織がある。

・長野県庁、諏訪市のリビルディングセンタージャパン、茅野市ファナックなど。

・まずはそういった組織の取り組みを顕在化させていく必要があると考えている。

 

③Cグループに対し

・石油エネルギーは究極の集権システムであり、首相が動いてもコントロールできない。

・長野県は大規模水力発電設備があり、理論値では自県に必要な電力の8割以上を賄うことができる。

これを100%に持っていくことができると考えている。

・必要なエネルギーは自分たちで作る、これも「地消地産」。

④Dグループに対し

・長野県は合併が進んでいない。村の数が最も多い。

・国、県が合併に動くタイミングのときだけ話し合うのではなく、常に話し合う必要がある。

・小さな市町村の独立完結だが、それがベストか。効率的なのか、住民が求めているか。

交付税の基準としているのは人口10万人の都市。国の制度設計の基準と合わないため、

現場の負担が増えてしまっているのが現状。

・「どの分野なら諏訪が一体となれるか」を具体化してほしい。

 

〈3〉懇親会にて

私は何も成果を出せていませんし、解決策も持っていませんが、諏訪ガイドサイクリングなど、諏訪地域全体を生かした取り組みを進めているということで、お誘いいただきました。

(実績も服装も場違いでした、、)

 

懇親会では、主に諏訪湖エリアの各団体の長や有識者が集まっており、

「これから諏訪湖をどうしていくか」をテーマに意見交換をしました。

 

・まず諏訪湖の現状について、感覚値としてどう思うかをそれぞれが共有し、

「以前よりは綺麗になってきているけれど、目標には至っていない」

という共通認識を確認しました。

 

・その後、水の入れ替えや、浚渫(泥を取り除く)、釜口水門の改修、水草の除去、

諏訪湖に関心を持つイベントの実施など、様々な意見が交わされました。

 

・住民目線、漁業目線、生物目線、観光目線など、どの視点をベースにするかで、やることは変わってきます。

 

なので「あちらを立てれば、こちらが立たず」という二律背反的な状況です。

 

・この状態だと行政任せでは進めることは難しく、民間事業者が利害関係を乗り越えた歩み寄りをする必要があるとのことでした。(まずは話し合いの場づくりから)

 

・観光業と地域活動が主体の私としては、

「せめて、諏訪湖を見ながらソフトクリームを食べているときに、コイの死骸の悪臭が

漂う状況は、何とかしたい」

と伝えました。

 

それは一部分の水の循環を改善すれば解決します。

 

・それらを踏まえ、

「長期的かつ諏訪湖全体の話と、短期的かつ局所的な対応の話は別で進める必要がありますね」

ということを、知事が仰っていました。

 

色んな人の意見を聞き、構造化したり、概念化したり、そういうことが

とても上手い方だなぁと思いました。

 

○阿部知事が最後に「諏訪湖に関して、これはやらないといけないな」とまとめた内容

 

・釜口水門の改修?(どこをどうするか理解できず記載できませんすみません)

諏訪湖の水位を下げ、現状調査。

・局所的な応急対応はスピーディに。

・一般家庭の農薬問題の現状調査(強い除草剤などによる自然被害、健康被害

・水辺の緑化

諏訪湖を楽しめる場づくり(河川法の改正により水質に影響がなければ建設可能)

・浚渫(泥を取り除く)のあり方を検討

諏訪湖研究センターの開設(諏訪湖だけでなく、広域の研究センターを想定)

 

以上です。

 

こういった機会や、SHIP(信州イノベーションプロジェクト)、県政出前講座など、どんどん参加していこうと思いました。

 

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経済成長のためにインフラ整備は必要か

「全県民が豊かになる。最強の地方創生。交通インフラの整備で長野県は爆発的に成長する!」

という講演会。そんなわけ…と思いつつ、参加したら、あれよあれよと納得させられました。笑

 

長野県というより日本全体の話かな。

インフラ整備が経済成長には必要ということが納得できました。


なんとなくインフラ整備って無駄使いなんじゃないかとか思って反対派でしたが、「自分が勉強していなかっただけだ」と恥ずかしい気持ちになりました…

 

青年会議所さん主催で、経済評論家の三橋貴明氏の講演会です。

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この方です。

 

 

頑張ってメモった内容、ご覧ください。
※主催者の方に許可をいただいて発信しています。

 

分かりづらかったらすみません…(そのときはコメントください)


流れとしてこんな感じです。

①豊かになる=実質賃金の上昇
②政府の消費、投資でしかデフレギャップを解消できない。
③デフレギャップ解消には「政府支出増大、減税、金融緩和政策」を行う必要がある。
④(補足)高度経済成長は生産性の向上によって生まれた。
⑤(補足)バブル崩壊によって経済が回らなくなった。
⑥とはいえ財源はどうするの?日本は借金が多いんじゃないの?のからくり
⑦日本は世界一のお金持ち?
⑧なぜ、政府投資が増えないのか。

あと、質疑応答です。

 

①豊かになる=実質賃金の上昇
・(幸福論的な話は別として)豊かさとは実質賃金の上昇により生まれる。
・実質賃金の上昇とは、賃金の上昇が物価の上昇より大きいこと。
(賃金が1.2倍になっても物価が1.5倍になったら実質的に賃金が上がったとは言えないよね、という話)

 

②政府の消費、投資でしかデフレギャップを解消できない。
・デフレギャップとは、潜在供給量と需要のギャップ。つまり100作れるのに、80しか売れない状態。
・売れない→値下げする→売れても所得は増えない→支出が増えない→売れない→値下げ、の繰り返し。
・デフレギャップを解消しないと、実質賃金は上がらない。
・所得が上がらないので、民間の消費によってデフレギャップを解消することはできない。
・100-80=20の差は政府が投資するしかない。

 

③デフレギャップ解消には「政府支出増大、減税、金融緩和政策」を行う必要がある。
・インフラ投資を削減し、増税したら、逆効果。支出も減り、デフレギャップは開いてしまう。
バブル崩壊後、デフレギャップが生まれているにも関わらず増税を行ったため、1997年から実質賃金は下がり続けている。
・8%の増税もこのタイミングですべきではなかった。

 

④(補足) 高度経済成長は生産性の向上によって生まれた。
・高度経済成長時は、逆にインフレギャップ(需要が多いのに、供給が間に合わない状態)が起きていた。
・インフレギャップを埋めるためには、「一人あたりの生産量×人数」のどちらかを増やすしかない。
・日本人が突然増えることもなく、当時の情勢として、移民を受け入れることができなかったため、一人あたりの生産量を増やすしかなかった。
・そこで、設備投資、人材投資、公共投資、技術投資を行い、一人当たりの生産量が増え(生産性が向上し)た。
・需要が多い→値上がりしても売れる→所得増→支出(需要)増→売れる、の繰り返し

 

⑤(補足) バブル崩壊によって経済が回らなくなった。
バブル崩壊→将来不安→貯蓄
バブル崩壊→借金返済
・経済は「消費、投資」でしか回らない。どれだけ貯蓄しても借金返済しても経済が回らない。
・そんな状態で、民間に「支出を増やしてください」と言っても無理。
・デフレギャップは政府支出で埋めるしかない。(例えばインフラ整備とか)

 

⑥とはいえ財源はどうするの?日本は借金が多いんじゃないの?のからくり
・国の財政破綻=政府の債務不履行(借金が返せなくなる)
・政府が債務不履行"しない"条件が2つあり、①国債の利率が上がっていないこと、②負債が自国通貨建てであること
・このどちらかが満たされれば、財政破綻することはあり得ない。
ギリシャの負債はユーロ建て、日本は円建て
財政破綻した諸外国は、外国からお金を借りているのに対し、日本は(銀行を通じて)国民からお金を借りている。
・(三橋さんは言っていないが、麻生太郎さんの講演を引用すると「日本の借金を家庭で考えると、父ちゃんが『会社で困ってるんだ。母ちゃん金貸してくれ』という状態」)

 

⑦日本は世界一のお金持ち?
・ただ、日本が海外から借りているお金は610兆円ある。
・しかし日本は海外に貸しているお金は930兆円。
・差額は310兆円。対外純資産は、世界で一番多い。

 

⑧ではなぜ、政府投資が増えないのか。
・国民(有権者)がこういった構造を理解できていないため、「インフラ反対」という政治家が当選する、もしくはわかっていても政策が実行できない。
・なぜ国民が理解できないか。①正しい情報に触れる機会がない、②自分たちが苦しい時に、行政がお金を使うことに前向きになれない心理

 

【質疑応答】
Q.理解できたが、我々地域住民にできることはあるか。
A.議員、政治家に訴えかけること。そして世論を巻き込み、そういったことが理解できている政治家が当選する世の中にしていく。

とのことでした。

 

下諏訪の町長さん、議員さんたちはどんな考えを持っているか、また機会があれば聞いてみたいと思います。

歴史的景観、自然景観には配慮してもらいたいところです。

(前々職時代の教えで、最前列で聞いて一番最初に質問するのはもはや習慣に)